たんぽぽはるかの日常

39歳で初めて妊娠、40歳で自宅出産、41歳でエンジョイ育児。

完敗。

今日は某高校で授業でした。
前にも一度授業したことがあったんだけど、そのときは、2時間続きの授業で、1年生のクラスだった。
しかも受講生は2名。
やりやすかった。
かわいかったし、大変だったけど、なんつーか、勝った感じがした。
勝ち負けじゃないんだけど、
相手が、私を無視したいのに、私の話が割りとおもしろくて、思わず最後まで寝ずに聞いちゃった。みたいな。
最終的に、「先生、地図職員室やろ?持ってったるわ。」みたいな協力も得られた。

今回は、2年生3年生の合同のクラス、1時間20名。。。

話し合いは一切できない状態、と聞いていたので、映像を持っていった。
昨晩3本みて、どれが適切か、ぎりぎりまで考えた。

最終的に上映したのは、『青い目茶色い目』
現代の教育者は観ることを必須とされているような、アメリカの、差別問題を知るのにとてもよいドキュメンタリー。

うちは、高校生くらいのとき、父親が見せてくれた。
このたび実家に帰ったので、借りてきた。

エリオット先生は、小学校3年生の子どもたちに、マーティールーサーキング牧師が暗殺された後に、差別をなくすことを真に伝えたくて、ある試みをした。

「私は青い目をしているわ。だから、青い目の子は、いい子です。すばらしいこどもたちです。今日は5分長く遊んでよろしい。一方茶色い目の子たちは、水のみ場を使ってはいけません。青い目の子たちとは遊べません。」
茶色い目の子たちは、エリを着けられる。

たった15分で教室は、社会の縮図となる。
「王様になった気分だ」と言って、茶色い目の子をバカにしたり、さげすんだりする。
茶色い目の子たちは、本当にやるせなさで苦しむ。つまらない昼休みを過ごし、ある子は爆発して青い目の子を殴ってしまう。

先生は、動揺せずに、茶色い目だから、殴ったりしたのね。と言う。

翌日、先生は「昨日私が言ったのは、間違っていました。本当は茶色い目の子がすばらしいのです。」と言う。

状況が一転した茶色い目の子達は、優越感で気分がいい。
テストの点数もすこぶる良い。

最終的に、「この2日間で何を感じた?」と先生が問うと、
子どもたちは口々に、「エリがイヤだった。」「投げ捨てたい!!」と言う。
エリオット先生は、「それらならば、そうなさい」と促す。
エリをゴミ箱に乱暴に投げ捨てる子、引きちぎりたいあまり噛み付く子もいる。

そして、みんなで肩を組んで、家族みたいだ。って言って、
人を、目の色や肌の色なんかで区別しない!!!と誓う。

この映像は、何度見ても得ることがあり、感嘆する。
これなら、ティーンネージャーをひきつけ続けることができると期待した。

もう2本用意していた。「音のない世界で」は、観る人が観た内容を自分のすぐそばのできごとに置き換えて考えることに大きな意味があると思う。
もしかすると、彼らにはあまりおもしろくないかもしれない。

しかし、キング牧師が暗殺された頃の映像だけに、ちょっと画像が悪い。これを現代っコは絶えられるのか・・・わからなかった。

最終的に、青い目茶色い目でスタートした。

早速、鏡を出すコ、席を移動してしゃべり始めるコ、ゲームを始めるコ、足を挙げてみるコ・・・

あんまりうるさいコたちには、注意しに行った。
静かにするか、出て行くかどっちかにして。
男の子は触れやすい。触れながら話す。
女はこわい。眼(ガン)をたらしたまま あるいは 完全無視。

自分もまったく同じタイプだっただけに、
過去の自分と対峙しているようで、取り組み度は高い。
だけど、今日は私の負けだわ。

そもそも映像を使った授業でよかったのかどうか、考えちゃった。

自分の話をするというのでもよかったんじゃないか?
クラスの半分は聞いてくれたんじゃないか?
自分の取り組みとしては意義があったんじゃないか?

ともあれ、すごい消耗した。
小学生の方がだいぶんやりよいよ。

世の先生にあっぱれ ですゎ。