たんぽぽはるかの日常

39歳で初めて妊娠、40歳で自宅出産、41歳でエンジョイ育児。

風邪引き【子育て実験台】

体調はまだ本調子じゃないけれど、そのことと、今日弟と電話で話したことで思い出したことがあるので書いておこう。

 電話で海平は、今日高校でマラソン大会があったと言っていた。宇都宮は雨だったからさぞ大変だったろうと思う。私はどちらかというとマラソンはスキな方だったので、ずる休みをしようと考えるよりは、むしろいかに体調よく当日を迎えられるかを考えただろうけど、14キロも走ることは容易じゃないので、いわゆる見学者は続出だったに違いないと思った。
 ところが弟曰く「800人中見学者は、足の骨が折れている人くらいなんだよ」「なぜって、クラスでひとり休むとマイナス1000点なんだから」「冗談だって思うでしょ。冗談だと思ったよ。だけど本気だった」というわけで、クラス対抗のマラソン大会で、クラスにひとり見学者がいると、スタートはマイナス1000点から始まることになるという。なんてムチャクチャな。
 いまだにこんな意味のないスパルタをやっている学校があるのだから、聞いてあきれる。けれども海平は、「汗だくで雨でもびしょぬれで。だからみんなで銭湯に行ったよ。街の中だから470円もしたけど超楽しかった~」と言う。わけのわからん制度に振り回されながらも、確実に喜びに満ちている彼らを本当にスゴイと思う。

この弟が、まだ5歳の頃、風邪で寝ていたときがある。両親が用事で出かけており、私はここぞとばかりに友達と長電話をしていた。あの日も確か雨だったと思う。一時間くらい話していた頃、弟が蚊の鳴くような声で「おねぇちゃぁん。ゲェしそうだよぉ」と半泣きで訴えていたのに、私はそれでもなお友人との会話を続けていた。
 チチとハハの帰る音がして、慌てて電話を切ったが、弟がベッドの上でゲェしていたことなんて、すっかり忘れていて、両親が「大変!」と弟に駆け寄ったときに、私は平気で「あぁ、海ちゃん、今ゲェ間に合わなかったんだよねぇ」とか言った。私の都合に合わせてくれるはずもなく、海平は本当に憎しみを込めて「うそだ。おねぇちゃん、おらちゃんがひとりでゲェしてる時、電話してたくせに!」と言った。

 なんであの時あんなことができたのだろう・・・と疑問が残るが、何しろやってしまったことに対しては、いつまでたっても「あの時はゴメンねぇ」という気分を引きずることになる。前回実家に帰ったときに確認をとったところ、彼の方は「覚えていない」ということだった。