たんぽぽはるかの日常

39歳で初めて妊娠、40歳で自宅出産、41歳でエンジョイ育児。

泣くという浄化法

はるかは、笑うことや怒ることや泣くことをかなり表現する方だと思う。つまらない時には、どうしても笑えない。悲しくなったら涙がとまらない。
 ハワイイでは、環をかけて自然体であったと思う。
 参加者の中に、12歳の日本人のおんなのこがいた。おかあさんと4年生の妹と来ていた。
 到着した日の夕日は、息をのむ美しさだった。翌日から、目の前に広がる海にしずみゆく太陽が、なんとまぁ毎日別な形でさよならのあいさつをしてくれるわけで、これは毎日くりかえされる行為なのだと気づいた。
 美しすぎる夕日をみて、ハワイイ語の太陽に感謝し、太陽を請う歌をみんなが歌い始めた。ハワイイ語は日本語みたいに、母音が少ないので、音が単純で発音がしやすい。
  この12歳のおんなのこは、みんなで食事の手を休め、歌いはじめたときに、しくしく泣いていた。
 ごはんものどにとおらず、ずっとずっと泣いていた。

 彼女の横に座って、はるかは自分の固定観念を持ったまま話しかけた。
 「太陽きれいだったね。うつくしいものを見たときに、はるかは他の誰かにも見せたくて写真を撮るよ。歌う人もいるし、絵を描く人も、詩にする人もいるよ。踊りたくなるかもしれないし。いろんな表現の仕方があるんだと思う。」
 私はまちがいなく、彼女が太陽が沈むのを見て、歌っている人たちを、あまりにも非日常的で、「変」だと思ったに違いないと思った。なんでこんなところに来てしまったんだろう。日本が恋しいよぉ。って思ってるに違いないって。だから、まずは、いろんな表現の仕方があっていいんだという考えを伝えたかった。

 でも、それははるかの思い上がりで、彼女に実際何の涙だったのかを聞いたら、「あのね、今日が終わっちゃうんだな。と思って。また明日も会えるのに、みんなにも会えるのに、今日が終わっちゃうのが悲しかったの」と。