たんぽぽはるかの日常

39歳で初めて妊娠、40歳で自宅出産、41歳でエンジョイ育児。

なにかの物語かゲームの主人公かもしれない

 コナを発って、また絶対帰ってくるわ!と島にウィンクした。無事ホノルルに到着。
 departureのサインの中に、はるかのフライトが載っていない。しばらくして、3時間遅れることがわかった。先日の台風16号の影響だった。
 時間をもてあまし、アメリカナイズドハワイイ空港は、ピザかハンバーガーかコカコーラかピザかハンバーガーか・・・しかないことに心底がっかりし、ひもじくもうろちょろしていた。うろちょろうろちょろした。
 トイレに入ったときに、BODY MAPがいないことに気づいた。青ざめた。
 うろちょろしたすべてをなめるように歩き倒し、ゴミ箱を何気にのぞき、入った店の店員にわすれものを聞き(MKタクシーのスタンプがほしかったので、上下作務衣を着て、イグサぞうりを履き、さらに長崎で愛用していた直径50センチ以上あるでかでか麦わら帽をかぶっていたので、店員はみな覚えていてくれた)、半泣き状態でやっとこ自分にとってどんなに大切なものなのかが実感として身体の中に入ってきた。
 しかし半泣きでも出てこない。
 力尽きて、ベンチに座った。
 いろいろ考えた。ポジティブに。ネガティブに。夢見て。
 「アレは、はるか自身だ。絶対に帰ってくる」
 「なんだかんだ言って、やっぱりはるかははるか自身にウソをついていたのかも。だから愛想つかれて逃げられたのかも」
 「さっき日本人を電話のところで助けたぞ。彼女らがはるかの忘れ物を見つけてフライトの時間に届けてくれるかも。だって、はるかも彼女らもフライトの遅延を連絡するために電話を使っていたのだから。同じフライトだって知ってるもん!」
そう思った途端、彼女らが目の前を通る。何も持っていない。そんなん知らんという。あぁ。
 すがる思いで、マントラも唱えた。
 だれかが夢みたいに、はるかのBODY MAPを持って、いきなりはるかの前に現れたりして!?
 ホノルルに着いてからずっと、アナウンスで「事件多いし、アンタら何か置き忘れとかしても、即行捨てるからね?」と英語と日本語で15分ごとに言っている。タイムリミットを感じる。