たんぽぽはるかの日常

39歳で初めて妊娠、40歳で自宅出産、41歳でエンジョイ育児。

金田一秀穂氏とソシュール氏

 今日の授業めちゃめちゃおもしろかった。テレビにも出ているとかいう金田一先生の話やった。テレビないから顔なんて知らんし、入ってくるなり「わお!」ってんじゃなかったけど、話の内容に分刻みで「わお!」やった。

 お題目は「日本語の言語行動」 すなわちこれは、言語学の父ソシュール氏の言うところの「パロール」の方。
 ソシュールは、言語にはニ通りあって、それを分けて考えなくてはならないと言った。ラングとパロール
 ラングとは、一人一人の持っている言葉、文法、語彙の知識。つまり頭の中にある理想形。同じ日本語でも個人差がある。けど、その個人差の共通項、最大公約数の部分がラング。
 たとえば、「行かへん」も「行かんばい」も「行かねぇよ」も「行かなくってよ」も同じ「行かない」だということがわかる。
それは、形もにおいもない「知識」と呼ばれるものが脳みそのどっかにあるから。
 この「ラング」に対して、「パロール」は、実際に話されている言葉。人口の数だけある。と言っても過言でない。ラングの研究はだいぶ進んだので、これからはパロールが新しい学問の領域。これが言語行動。
 アボカドかアボガドかでどっちが正しいかは「ラング」の領域だけど、正しいか間違っているかではなく、実際にどちらが多く話されているかをみたりするのが「言語行動」。

 大学4年生のときに、言語環境論って授業がめっちゃおもしろいと気づいた。今年に入って、日本語学の授業を受けに通って、さらに言語学がおもしろいと思っている。
 週末宇都宮で家族で食事をしているときに、弟が唐突に「おねえちゃんもう1回大学行けば?」と言ってきた。「いやぁ。もし行くなら今度は言語学をやりたいね」と答えたばかりだったけど、金田一さんの話おもしろすぎでしょう?

 小さい子が初めておつかいに行く「初めてのおつかい」系のスペシャル番組が、なぜにおもしろくて泣けるかというと、あれは、彼らが独り言を言い続けるからだと。
 つまり内言と外言の区別がない2-4歳児は、心の叫びもすべて口にする。

 2時間の間にいろ~んなことを例にいっろいろ話してくれた。
 一番前で大ウケで話を聞いていたんで、私は例題によく使われた。ヒドイ髪型で行ったのも今となれば吉かもね。「ステキな髪型ですね」が「とんでもない」という日本語の説明の例題に挙げられたから。

 私はだいぶ笑ってから「ありがとうございます。」と答えたけれど。