たんぽぽはるかの日常

39歳で初めて妊娠、40歳で自宅出産、41歳でエンジョイ育児。

初体験

山のぼっちゃったわよー。
バックパックは、旅するためであって、山なんぞ登る様な本気モードの使い方にご縁があるなんて、ちょっと前まで考えられなかったのに!

と言っても、はるかのバックパックの中は、他の登山者に笑われない様に、銀マットでかさ増ししてあるだけで、中味は小学生のランドセル並。
なのに、重いと思った。
それで、最初に立ち止まったときに、「これ重たい!」って言ったら、
「慣れてね」って言われた。
重たいもんは、ずんずん重くなるものであって、慣れるものではないと思ってたから、「なにそれー >。<」と思った。
全粒粉のクスクスを新品で持ってきたので、500グラムあった。
必要分だけ持ってくるに限る!と学習した。
後に、重たいものは慣れた。まるでそれが自分の体重かの様に。
これまでバックパックで旅するときは、立ち止まる度に、荷は降ろすものと捉えていたが、これは固定観念に過ぎず、覆された。

のぼりの舗装路をしばらく歩いたら、「ここからのぼりだね」と、山に入る道を指して言われた。
「えっ??今までは??のぼりじゃん!?」
また、だいぶ山の中に入って、「ここから峠ののぼりだよ」には、
「ほえっ?これまでのは峠の一部じゃないの!?」

これまで、休みを使って山に行く人の意味がわからなかった。
職場の人で、デートは山という人がいたが、それを聞いたとき、助平な欲ばかり語る私は、「えー!じゃーそれでどうすんの!?」と、その方に失礼な物言いで迫ったことはしょっちゅうだ。

内心、これっきりでもう嫌だと言うかもしれんと、自分に対して思っていた部分もあったけど、とりあえず一度もやってみないうちから、また怠けたことを言うのも残念だと思い、出かけたのだけど、これが案外泣き言も言わず、結果結構楽しかった。
人といるのに、無口でいられるし、その間いろんなことを考えることができた。
普段、人がいる場でも、自分はひとりになれると思っている。
自分の中で自分が「ひとり」を構築できると思ってる。
でもその間に考え得ることは、どうしても日常や現在から乖離することがあまりない。
一方、山の中で森の中で歩きながら、ず~っと考えていたことは、だいぶ過去の記憶や長らく会っていない人、もう会わないかもしれない人のことだった。
特に、その人の人生に自分という人間が関わってしまったかもしれない。と思う事柄が多かった気がする。