たんぽぽはるかの日常

39歳で初めて妊娠、40歳で自宅出産、41歳でエンジョイ育児。

「太陽」

イッセー尾形主演の「太陽」を観てきた。
誕生日に何がしたいか?と聞かれて、
特にこれといってなかったので、ただご飯を食べに行って、映画を観て、ケーキを食べて帰ってきた。

「太陽」という映画そのものには、大して興味がなかったけれど、イッセー尾形の演じるものは観たかったというのと、私が会員の京都シネマで仕事が終わってから観れるものは、それくらいしかなかったというのが選ばれた理由だった。

ロシア、イタリア、フランス、スイスの合作だった。
昭和天皇が主人公で、登場人物は主に日本人とアメリカ人なのに、両国は俳優以外ほとんどこの映画の製作に関与していないらしきことは、興味深かった。

イッセー尾形の表現する滑稽さが私は気に入った。

歴史に無知な私は、途中何度も隣の人に、今の言葉の意味は?背景は?なぜそう言うのか?などなど聞きたいことばかりだった。
後からおおよそ教えてもらって、今まで映画は一人で行くもんだと思ってきたけど(映画館で泣いたり笑たりやかましいので、小学生の友達と行くハリポタがここ10年の例外のひとつだった。)、これは、なかなか一緒に行って、その後シェアするにはおもしろいんだな。と気づいた。

私が映画を見ている間に感じたのは、信じてやまないもの、あこがれて仕方ないもの、も、不完全なものであるということを、常に意識しておく必要があるんだよね。ってことだった。
私に対して異様な憧れを持つ人に対して、この欠点だらけの私を見てほしいと思う。どうか、その偶像が破壊されるようにと願う。
と、同時に、私が安心して仕方ない場所に対しても、人に対しても、その不完全さの側面を意識することを忘れないようにしたいと、自分に対して戒めの気持ちを持つ。

信じるものがあっていい。あこがれているものがあっていい。安心しきる場があっていい。むしろあった方がいいと考える。それが強さにの助けにもなる。だけど、そこにも必ず存在している闇の部分を認めることが大事でしょう。
昭和天皇が主人公だったのは、そこここにあることの縮図のように思えた。