たんぽぽはるかの日常

39歳で初めて妊娠、40歳で自宅出産、41歳でエンジョイ育児。

大根の薄い輪切りを重ねていく

以前、付き合い始めたばかりの頃、カフェで向き合って、折り入って聞かれた事があります。

「はるかってこの先何したいの?」

えーそれにお答えするには、とってもわかりやすい例があるや、
と、大根の薄い輪切りを重ねている最中だと言ったが、
ちっとも理解してもらえなかった。

が、再び説明をトライしよう。

つまり、
何かしたいことがあって、それに向かって今下準備をしているのではなく、

むしろ、
何がしたいかはわからないけれど、とにかく今したいことをしていると、じきに何かが見えてくるのではないか、
ということ。


大根の薄い薄い輪切りは、それだけ見ると、透き通っていて、なんのことやらわからない。

だけども、とにかくそのコンマ何ミリの薄い輪切りを重ねていくと、しまいには、それが大根であることがわかる。

京都でのこの5年間は、まさに大根の薄い輪切りを見つけては重ねる作業をしてきたわけで、当初3年で見えるもんかと思っていたのが甘かった。

ここでひとつ大事なのは、それを迷わず重ねればいいことをなんとなくわかっているということ。で、

はるか彼が10年以上も前にアマゾンで、空腹になったとき(←こういう状態は、未熟すぎたから起きたんだと言っている)、椰子の実をとって食べた。という。
これは幸運なことに、その状況に陥る前に、別なところで子どもたちと遊んでいた際、かれらが椰子の実をとって食べるのを見ていたからできた。と言っていた。

というのも、実をなんとか手に入れることができても、私達日本人はつい真ん中にナタを当てたくなる。が、それでは食べられない。
端っこから順にじっくり長時間かけて削るしかないそうだ。

これでいいんだ。ってわからずに、これでいいのかなー。と思いながら、端っこを削っていても、忍耐力は疑問によって薄れていく可能性がある。
とにかく大変だけど、このやり方でいいんだ!って知っていれば、とにかくそれを続けるしかない。

あたしゃジャングルにいるわけじゃないけれど、きっとこれでいいのよ。と思いながらやってきた感がある。

ひのでやでの経理担当も、
自由学校も、
ワークショップも、
アフリカンも、
ジプシーミュージシャンのマネージャーも、
SOUTHのマネージャーも、
日本語教師の要請講座も、
下鴨サプライズ!での共同生活も、
毎月のカフェや、
イベントの企画・運営や
昼休みには外食してカフェ主人と話すことや
食べ歩きや客を呼びまくることや
お茶もチャリも旅行も長電話も
なんやかんや

すべては、薄い輪切りで
今に大根が見えてくる。

今度は、それをどう調理するかだ。
おそろしいけど、やるっきゃない!